鹿児島のさまざまな分野で毎日笑顔で頑張っている方たちを応援したくて、今年6月から始めた「かごじょプレス」。今年最後の投稿は「閲覧数が一番多かった記事に登場してくれた女性に表彰状をお届けしました!」の話題です。
題して「かごじょプレス2020 年間大賞」。
受賞に輝いたのは「食酒楽哲太」の女将・福島生美さんです。
取材したのは、緊急事態宣言が解除されて間もない6月。天文館の一角に店を構え、夫婦で飲食店を営む福島生美さんに天文館の実情をインタビューし、まとめた記事が「食酒楽哲太の新しい日常」でした。
コロナ禍の中、8月に開業20周年という大きな節目を迎える心境をありのままに語ってくれたのですが、全国に多くのファンがいる哲太。鹿児島のみならず全国各地でこの記事が読まれた結果、閲覧ランキング1位となったのです。
「20周年のお祝いを盛大にしたいと思っていたけど、コロナ禍でできなくなり、そのことをお客さんにどう伝えていこう…と思っていた矢先の取材でした」と生美さん。
「記事で20周年への思いを紹介してもらったことで、全国のお客さんから『20周年おめでとう』『コロナ禍でお店に行くことはできないけど、頑張って!』と応援メッセージをたくさんいただいて、すごく嬉しかったですね」
生美さんのトレードマークは、なんといってもこの笑顔。
実は天文館エリアでは秋以降も毎月のように小さなクラスターが発生し、本来なら多くの人で賑わう師走も人通りはまばらです。そんな状況にあっても、天文館でお店を経営している仲間に「うつむいたってしょうがないんだから、笑いなさい」と声を掛けているそう。
「もちろん不安はあります。でも自分の力ではどうにもならないから笑うんです。だって雰囲気が暗いお店には誰も寄りつかないでしょ。『元気をあげるから来てね』と言ってると、不思議とお客さんが来てくれるんです。まあ、さすがに忘年会の予約はゼロでしたけどね…」
冬限定の一品に舌鼓!
新型コロナウイルスの感染予防のため、少人数での来店とソーシャルディスタンスを保ちながらの飲食を呼びかける「哲太」。
店主の福島哲郎さんが金沢で修業したこともあり、北国の素材を使った料理が好評です。
中でも一番人気は、北海道産のタラの白子を石焼きし、一味や山椒をかけた「たら白子の一味石焼」1200円。白子のぷるんとした食感と、とろけるうま味が絶品。
鹿児島産黒毛和牛を使った「肉とうふ」900円も人気。心も体もほっこり温まります。
さて、取材の最後は前回同様、店主と女将のツーショット。今回も夫婦漫才のような、楽しげな写真になりました…。
「今年は大変な一年でしたが、それだけに人とのつながりのありがたさも身にしみました。天文館のお店はお互い助け合いながら笑顔で頑張っているので、天文館にも少しずつ足を運んでほしいと思います」と生美さん。
まさに、笑う門には福来たるー。
どんな状況も前向きに捉えて笑顔を絶やさない、生美さんのような明るさが、コロナ禍の時代には必要。改めてそう感じた取材でした。
新しい年もまだまだ我慢の生活が続きますが、笑顔の輪をみんなで広げながら福を呼び込んでいきたいですね。
今年一年のご愛読に心から感謝しつつ、どうぞよいお年を!