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焼き芋に合うサツマイモはどの品種?

冬場に重宝するキッチングッズといえば、さつまいもの形をした「魔法の焼きいも鍋」。お芋を入れ、電子レンジで10分チンするだけで簡単に焼き芋ができるスグレモノです。

元々、大のさつまいも好きで、お値段手頃なさつまいもを見かけると品種は気にせず買っていた私。

でも先月、鹿屋市にある「おいもdeカフェ」の藤田京子さんに、壺で焼いた絶品焼き芋をいただいた時のことでした。

焼き芋にぴったりの品種は紅はるか。首都圏のデパートやコンビニでは大隅産の紅はるかの焼き芋が大人気なのよ!」と聞いて、自分は「サツマイモが大好き」と言いつつ、品種には無頓着だったことに気づきました。

そこで焼き芋にぴったりの品種はどれなのか、食べ比べてみようと思い、鹿児島市与次郎の「おいどん市場」で購入したのが、このお芋たちです。

品種として購入できたのは、紅はるか・安納芋・シルクスイート・こがね芋・紅あずまの5種類。特に人気の高い紅はるかは生産者も多く、4人の生産者の紅はるかを購入したので合計8袋。なんと総額1,782円となりました。

果たして、焼き芋のお味はいかに⁉︎
私の主観でランキングしてみます。

第5位 紅あずま

「紅あずま」は鹿児島県指宿市の九州農業試験場で「関東85号」と「コガネセンガン」を交配して開発した後、千葉県の農業研究センターで選抜育成され、1985年に登録された品種。

繊維質が少ないのが特徴で、一般的にはホクホクした食感といわれますが、私が買った紅あずまは貯蔵期間が長かったのか、若干ねっとりした食感でした。

甘みは5種の中で一番控えめ。焼き芋としてはもう少し甘さが欲しいかなと感じ、第5位。

第4位 コガネセンガン

「皮が黄金色でザクザク穫れる」ことから、1966年、この名称で登録された「コガネセンガン」。

芋焼酎の原料として知られていますが、子どもの頃、祖母が畑でコガネセンガンを栽培していたこともあり、「焼き芋や天ぷらといえばコレ!」と思っていたほど、懐かしい味です。

焼き芋にすると甘栗のようなホクホク食感。ただ、上位3種の甘みと舌触りにはかなわず、第4位。

第3位 安納芋

「安納芋」は鹿児島県種子島で作られている品種の総称。「安納こがね」と「安納紅」があり、どちらも1998年に登録されています。

果肉はカロテンを含んだオレンジ色で、焼き芋にした時のねっとりした食感と濃厚な甘みは格別です。

安納芋でしか味わえない独特の食感と甘みに惹かれつつも「時々食べたくなるのは安納芋、毎日食べたくなるのは…」と考え、第3位。

第2位 紅はるか

「紅はるか」は九州沖縄農業研究センターで「九州121号」に「春こがね」を交配させ、2010年に登録された品種。

しっとりとホクホクの中間をいく口当たりのよい食感と安納芋と同程度の甘みは絶品。まさに、いいとこ取りの万能選手で、安納芋ブームに次ぐ近年のやきいもブームの火付け役といわれるのもうなづけます。

圧倒的な人気を誇るだけに、ランキングについては最後まで迷いましたが、僅差で2位に…。

第1位 シルクスイート

「シルクスイート」は群馬県のカネコ種苗が「春こがね」と「べにまさり」を交配させて開発し、2012年に販売を始めた新しい品種。

名前の通り、シルクのような食感が特徴で、しっとりしていながら、ふわっと軽やか。

実は今回初めて食べたのですが、滑らかな舌触りと甘すぎない上品な甘みが絶妙で食べた瞬間、感動でした。

この時の感動と、その後何度食べても、上品なしっとり感に心惹かれたことが決め手となり、「シルクスイート」を第1位としました。

少しずつスーパーでも見かけるようになってきていますが、まだ流通量が少ないこともあって、紅はるかに比べると価格は高め。これから人気に火がつき、お手頃価格で買えるようになることを期待しています。

この10年で新しい品種が次々に誕生し、勢力図も変わりつつあるさつまいもの世界。

購入するお芋の生育状況や貯蔵状態によって食感や甘みは微妙に異なるでしょうから、ランキングは大いに変動の余地がありそうです。

特に、紅はるか・シルクスイート・安納芋は食べ比べしがいのある品種。
見かけたら、ぜひ手にとってみて!

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