鹿児島市には79の市立小学校があり、校区ごとにさまざまな地域活動が行われていますが、4人の女性は鴨池校区で活動するメンバー。
手にしているのは、今年7月から始めた「プティ エコール」のロゴデザインです。
「プティ エコール」とはフランス語で『小さな学校』という意味。
「地域の女性による、地域の女性のための小さな学校」というキャッチフレーズ通り、鴨池校区の女性を対象にしたカルチャー講座です。
実はこの講座、昨年度までは校区の社会学級の一つとして「女性学級」という名称で行われていました。
ところが、鴨池校区では運営メンバーの高齢化などで「女性学級」の継続が難しくなり、今年度は活動休止に。
そこで動き出したのが、鴨池校区コミュニティ協議会で活動する4人の女性でした。
「地元の女性が地元で気軽に通える学びの場は残したい。そのためにはどうすればいいんだろう?と4人でいろいろ話し合いました」とは、立ち上げメンバーの一人、亀崎みどりさん。
「今まで自分たちも『女性学級』に参加したことがなかったんですよね。自分たちの世代や子育てを始めたばかりの女性が参加したくなるためには講座の内容を見直し、講座自体の名前も柔らかい感じにした方がいいよね、ということで、『プティ エコール』に決めました」
コロナ禍の中、待望のリアル講座
行政的な正式名称は「女性学級」ですが、一般的には柔らかな響きの「プティ エコール」としてPRし、今年7月から本格始動!
…のはずが、コロナ禍の中、開催延期を余儀なくされます。残念ながら7月は中止、8月はオンライン講座をスタッフのみで開催。
そして9月16日、ようやく真砂福祉館に参加者が集い、リアルな対面講座を開催。「ピラティス講座」に地元の女性8人が参加しました。
講師を務めたのは、6年前から鴨池校区に暮らし、小学生の子どもがいるピラティスインストラクターの服部ゆう子さん。
服部さんは鹿児島市内の各所でピラティスを指導していますが、地元の鴨池で講座を行うのは初めてのことでした。
「地元の方が声をかけてくださって嬉しかったですね。主婦ってどうしても家事や家族のことを優先して、自分のことは後回しにしがち。今回ピラティスの基本的な呼吸法やインナーマッスルの鍛え方をお伝えしたので、少しでも普段の生活に取り入れてもらえればと思います」
ほとんどの参加者がピラティス初挑戦ながら、1時間半余りの講座を終えてこの笑顔!
この日のために感染予防をはじめ入念な準備を続けてきたメンバーも、ようやく対面講座を開催できてほっとしたようで…。
「コロナ禍でのスタートで一時はどうなるか心配だったけど、参加者の方たちの笑顔が嬉しくて、これからも頑張れそう!」と吉崎めぐみさんが話すと、「小さな一歩を踏み出せてホントに良かったよね」と4人全員、満足げな表情が印象的でした。
近年、鹿児島市内の多くの校区では役員の高齢化や「参加者が集まらない」といった悩みから「女性学級」の運営が難しい、という話をよく耳にします。
鴨池校区の「プティエコール」の取り組みはその名の通り、小さな一歩かもしれません。
でもネーミングやキャッチフレーズを活動する女性たち自身が心ときめくものに変え、工夫することで活動の魅力は2倍にも3倍にもなり、口コミで広がっていくー。そう思います。
女性のための小さな学校「プティエコール」。女性学級の新しい形として注目です。
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⇨鴨池校区コミュニティ協議会