JR指宿枕崎線の谷山駅周辺では区画整理が進み、新しいお店が続々とオープンしていますが、6月17日にオープンしたのは、お弁当とお惣菜のお店「FOOD CHANNEL(フード チャンネル)」。
お店は谷山駅を出て右手に歩くこと1分の場所にあり、
カフェ風のおしゃれな店内に入ると、ガラスケースの中に詰め合わせのお惣菜が並んでいます。
メインは、10種類ものお惣菜がセットになった「おまかせB」(税込500円)。ライスをセットにすると670円。
コロンコロンと並べられた煮卵やミートボール串(各100円)も販売されています。
「女性が罪悪感なく買えるお惣菜を」
このお店を42歳でオープンさせたのが、代表の奈須 美和さん。中学1年生の男の子のママです。
独身時代は自動車メーカーの整備士として働き、結婚後10年間は母親が運営するフランチャイズのお弁当店で働いてきました。
そんな中、「いつか自分のお店を持ちたい」と夢を膨らませてきた奈須さん。今年5月、母親が70歳で引退するのを機に、母親のお店を引き継ぐのではなく、全く新しい場所で新しい形のお店をオープンするという道を選びました。
そこには、働く主婦ならではの思いがありました。
「お弁当屋さんで働いていた頃、丸一日働くと疲れるんですよね。家に帰って料理をする元気がない時、『じゃあ、今日はお惣菜やお弁当を買って帰ろう』と思っても、買ったお惣菜やお弁当を食卓に出すことに結構、罪悪感があったんです。
今、働く女性が増えて、それは悪いことではないはずなのに、私だけでなく多くの女性が罪悪感を感じてしまう。それなら、女性が罪悪感を感じないで済むようなメニューを出せたら、と考えました」
「with コロナ」の時代こそ挑戦
そんな思いから、奈須さんが手がけるお惣菜はどれも家庭の味を大切にした手作りのものばかり。イチオシの「おまかせB」(税込500円)はサバと根菜類を巻いた昆布巻をはじめ、女性好みのメニューが10品。一つひとつ頬張るうちに、心も体もほっこりしてきます。
こちらは若い人に人気の「おまかせA」(税込430円)。ライスをセットにすると600円で、毎日2種類登場します。
オープンして1週間。「with コロナ」の中で手探りの状態が続いていますが、奈須さんはすごく前向き。
「もちろん、オープン時期をずらすかどうか悩んだんですが、いろんな条件がそろった今だ!と踏み出しました。というのも、今回、開業資金のローンを組むに当たって無担保、無保証にこだわったんですが、女性が周りに迷惑をかけずに一人で開業することに挑戦したかったからなんです。
これから起業したいと思う女性の方たちの背中を押せる存在になれるよう、頑張っていきたいと思います」
その言葉に「強いなあ、奈須さん」とつぶやいた私。
独立開業の時期は6月でお互いほぼ同じ。しかも歳は私の方が10歳も上なのに、まるではるか先を力強く進む勇者のような奈須さんの背中を、私も追いかけたくなりました。
頑張って仕事をした時や元気をチャージしたい時、「FOOD CHANNEL」を気兼ねなく利用していきたいと思います。