まるで料亭! 伝統建築の技が生きる「建築工房 匠」の家

リビングで存在感を放つ、楠の一枚板で作られた大きなテーブル。

このテーブルに和の器に盛ったお料理とお酒が並んだらどんなに楽しいだろう…と目にした瞬間、妄想が膨らみ始めました。

先日撮影した「建築工房 匠」の家は玄関からリビングに続く一連の空間が料亭のような雰囲気。しかも一際目を引いたのが和室でした。

ご主人が若い頃から昔ながらの和室に憧れていたこともあり、床の間も仏間もある、つまり押し入れなどの収納スペースが一切ない、伝統的な和室になったのだそう。

和の空間がどのような雰囲気を醸し出しているのかは映像で見るのが一目瞭然。今回も4分間動画「SMILE HOME」で紹介します。

国土交通省によると、日本の住宅の平均寿命は27年。

一方、アメリカは67年、イギリスは81年と、欧米の住宅の平均寿命は日本の倍以上。

欧米諸国では家を売る際、買った時以上の値段が付くことが珍しくないのに対し、日本では家の市場価値は年々下がり、建てて20年もたつと建物本体の価値はほぼゼロ。土地の資産しか残らないことが大きな要因といわれています。

でも、建築工房匠の福迫健さんが取り組んでいるのは30年で壊すのではなく、50年、100年と長く暮らせる家づくり。

「住む人の思いに寄り添い、丁寧に造り上げているので、メンテナンスをしっかりしていけば、次の世代、その次の世代も暮らしていくことは十分可能です」と福迫さん。

木の風合いが年月を経るごとに増していくように、日本でも手入れの行き届いた家が欧米のように年月とともに資産価値が高まる文化、育んでいきたいですね。