女性に大人気の「ちゃぶや咖喱堂」は食のダイバーシティレストラン⁉︎

鹿児島でもスパイスカレー専門店が増えていますが、今年4月、鹿児島市騎射場にオープンし、女性に大人気なのが「ちゃぶや咖喱堂」。

カフェのようなおしゃれな店内で味わえるのは、化学調味料を一切使わず、スパイスと和出汁をベースに野菜本来のうま味を最大限に引き出したスパイスカレー。ライスにはミネラルたっぷりの寝かし玄米を使っています。

トッピングは唐揚げ、牛メンチカツなどから選ぶことができ、一番人気が「ちゃぶや謹製カツカレー」(ドリンク付き・税別1400円)

このカツ、一見普通のとんかつに見えますが…

実は、野菜だけで作った、フェイクミートといわれる擬似肉のカツなんです。

宗教上の理由から豚肉を食べない人、ポリシーとして動物性食品を食べないヴィーガンやベジタリアン、健康志向の高い人にも人気で、体に優しいカレーと相まって連日、多くの女性が足を運んでいます。

世界中の誰もが食べられる
カレーを考えたら、こうなった!

このカレーを考案したのが、オーナーの白澤繁樹さん。

6年前、ヴィーガンやイスラム教徒の人でも食べられるインスタントラーメン「Samurai Ramen(サムライラーメン)」を開発し、大ヒット。

「外国人でヴィーガンの友達がいたんですが、『ラーメンを食べたことがない』って言うんです。確かにそれは不自由だな、と。そして、もし自分がヴィーガンで日本のお店に入ったら食べるものがほとんどないことに気づかされたんです。その時の気づきが動物・魚介由来成分、アルコール、化学調味料、ニンニクを一切使わないラーメンを作るきっかけになりました」

以来、宗教上の理由やその人自身の考え方から食の制限がある人でも、おいしく食べられる料理の提供を模索してきた白澤さん。

2年前には東京・自由が丘のヴィーガンレストラン「菜道(さいどう)」をプロデュース。開店からわずか1年で、世界中のヴィーガンやベジタリアンが利用するレストラン情報サイト「Happy Cow」で11万店超の中からベストヴィーガンレストランランキングの第1位を獲得し、多方面から注目を集めています。

東京の「菜道」で味わえるヴィーガン料理の一例

「ちゃぶや咖喱堂」のカレーに動物性食品を一切使わないのも、「世界中の誰もが食べられるカレー」にこだわったから。

仏教の流派によってはニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウ、タマネギなど、「五葷(ごくん)」といわれる野菜も食べないため、タマネギ抜きのカレーもメニューに加えています。

「おいしいものを食べられない人がいることを鹿児島の皆さんにも知ってほしいし、この店ではヴィーガンの人とヴィーガンじゃない人が一緒に来てテーブルを囲んだり、宗教の違う人同士が一緒に楽しめる。そんな食のダイバーシティレストランになるといいなと思っています」

スパイスカレーの枠を超え、食の制限がある人もない人も一緒にテーブルを囲める、食のダイバーシティを追求する「ちゃぶや咖喱堂」。

オープンして半年あまり。
その輪は少しずつ広がり始めています。

ちゃぶや咖喱堂
鹿児島市荒田2-53-13 第一川路ビル1階
☎︎099・230・0172
11時30分〜21時30分(
木曜は〜19時)
日曜休
Instagram ⇨cyabuya_curry