自分が「繊細さん」なのか、そうでないのか、それを紐解く一冊の本が話題になっています。
HSP専門カウンセラー・武田友紀さんの『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』(飛鳥新社・1,324円)。
「HSP」とは「Highly Sensitive Person」の頭文字をとった言葉で、「とても敏感で繊細な人」という意味。
最近テレビの情報番組でも度々取り上げられ、チェックリストをやってみると「HSP」がやたらと自分に近い気質のように思えたことから、武田さんの本を読んでみました。
武田さんが定義する「繊細さん」の一例はこんな人。
◆その場の雰囲気や相手の感情などを感じる力が強く、ストレスを感じやすい。
◆心を許せる相手と1対1で話すのは好きなのに、大勢で盛り上がる飲み会や大勢の人と長時間いるのは苦手。
◆心の中の小さな違和感を「まぁ、いっか」と流せない。
◆人に頼るのが苦手で、一人で頑張りすぎる傾向が強い。
全てではないですが、当てはまることが多く、「そうそう」とうなずくことも度々でした。
HSP診断テストで簡単チェック!
自分が「繊細さん」かどうか、本にも「HSP診断テスト」がありますが、より簡単にチェックできるのが、関西大学の串崎真志教授の監修によるチェックリスト。
11項目のうち、いくつ当てはまるか、チェックしてみて!
① | 一度にたくさんのことが起こっていると不快になる |
② | 忙しい日々が続くと、ベッドや暗くした部屋などプライバシーが得られ、刺激の少ない場所に逃げ込みたくなる |
③ | 明るい光や強いにおい、ごわごわした布地、近くのサイレンの音などにゾッとしやすい |
④ | 短時間にしなければならないことが多いとオロオロする |
⑤ | 生活に変化があると混乱する |
⑥ | 大きな音や雑然とした光景のような強い刺激が煩わしい |
⑦ | 他人の気分に左右される |
⑧ | 大きな音で不快になる |
⑨ | 一度にたくさんのことを頼まれるとイライラする |
⑩ | いろいろなことが自分の周りで起きていると、不快な気分が高まる |
⑪ | 競争場面や見られていると、緊張や動揺のあまりいつもの力を発揮できなくなる |
この診断テストでは該当項目が
◆男性は7個以上
◆女性は8個以上
なら「HSPの傾向が強い」そう。
私の場合は8個。
振り返ってみると、昔から周囲の雑音が苦手で学生時代は図書館で勉強できず、大人になってからもコーヒーショップでパソコンに向かうのは大の苦手。1対1で深く話すのは大好きなのに、大勢での飲み会も苦手。そして一度にたくさんのことを頼まれて自分のキャパ以上の仕事量になると、思考がストップしがちでした。
そのため、ざわざわした環境では仕事を避け、飲み会では時折トイレで深呼吸。仕事が立て込む時は段取りを工夫し、思考の停滞が起きないようにしてきましたが、これって自己防衛策だったんですね。
HSPを提唱したアメリカのエレイン・アーロン博士によると、5人に1人はHSPの気質を持っていると言います。
自分がこれまで感じてきた不快感がHSPという気質と関係していることが分かっただけでも、肩の力がふっと抜けた気がしました。
しかも「毎日の小さな幸せを深く感じられるのも、繊細さんのいいところ」とプラスの側面を知ることもでき、自己肯定感が高まる感じ。
本には「繊細さん」に共通する強みをどう生かしていけばいいのか、実践テクニックもまとめられているので、「もしかして私も…」と思ったら手に取ってみる価値、大アリです!