「霧島神宮のすぐ近くに素敵なお店がオープンしたから、ぜひ行ってみて!」
友人からそんな情報を耳にしたのは夏真っ盛りの頃。ところが、9月末まで鹿児島県もまん延防止等重点措置が適用され、遠方への取材を自粛していたことから、ずっと出かけられずにいました。
そしてようやく10月。満を持して出かけたのは「星とのあいだ」。まるで絵本のタイトルのようなネーミングのお店は、ハンドメイドアクセサリーとソフトクリームを楽しめるお店でした。
築90年の古民家ギャラリー
出迎えてくれたのは、店主の井上エリカさん(38歳)。
「この家は大工だった祖父が90年前に建てたんですが、昨年5月までは別な方が借りて古民家カフェをしていたんです。でもコロナ禍で撤退されて空き家になったので『どうにかしなきゃ、でもコロナだし…』と迷っているうち、いろんな方のご縁で夫と出会い、周りの後押しもあってとんとん拍子でオープンすることになりました」
大工の父親と塗装業の夫の力も借りて新たに生まれ変わった古民家ギャラリー。テーブルに並ぶのは、エリカさんが手掛けたアクセサリーの数々です。
元々は母親の陶芸の仕事を手伝う傍ら、趣味でアクセサリーを作っていたエリカさん。シンプルで柔らかなデザインが人気となり、5年前からアクセサリー作家として活動しています。
大人味のコーヒーソフトが絶品!
そんなエリカさんが、古民家ギャラリーのオープンと同時に始めたのがソフトクリームづくり。
「私も夫も両親もみんなソフトクリームが大好きなんです。食べた瞬間、幸せな気分になれるし、その場ですぐ食べてもらえるのがいいなと思って始めることにしたんですが、ソフトクリームの機械が結構高くって。100万円以上と聞いてさすがにひるんだんですが、やってみようと思いました」
思い切って購入したソフトクリームメーカーで作るのは、北海道産の生クリームがたっぷり入ったソフトクリーム。シンプルなミルクソフトを中心に3種類ありますが、一番こだわっているのがコーヒーソフトなんだそう。
「父が炭火で自家焙煎したコーヒー豆がいろんな方に評判で、せっかくなら父のコーヒー豆を生かしたソフトクリームを作りたいと思ったんです」とエリカさん。
そこで、自家焙煎のコーヒー豆で煎れたエスプレッソでソースとゼリーを作り、トッピング。
こうして完成したのが「星のあいだに」オリジナルの「コーヒーソフト」(ワッフルコーン500円)。濃厚なクリームに苦味の利いたソースとゼリーが絡み合い、絶妙な甘さを楽しめる大人味のソフトクリームです。
しかも、テラス席で霧島の山々を吹き抜ける風を感じながらのんびり味わえるので気分爽快!
私も一口頬張っては外を眺めてふ〜っと深呼吸。おかげで、ほっこり幸せな時間を過ごせました。