マスクが外出の際の必須アイテムになって1年半余り。これほどマスク生活が長く続くと「どうせ顔の下半分は見えないんだし…」とずぼらメイクが当たり前になりました。
アイメイクはするけれど、口紅はつけたりつけなかったり…。おかげでこの1年、新しい口紅を一本も買わずじまいでしたが、皆さんの口紅の減り具合はどうでしょう?
そんな中、急きょ顔写真が必要になって家族に撮ってもらった時に言われたのがこの一言。
「目尻のシワが増えたんじゃない?」
撮影した写真データを拡大してみると、ひゃぁ…。明らかに目尻のシワが増えてます。
「マスクをしてると目だけで相手に感情を伝えようとするから、目尻に笑い皺が増えたのかもね」と言い訳を並べたものの、よく見ると目尻だけじゃありません。「保湿は大切だから」とフェイスマスクだけは続けていたのに、顔のあちこちにたるみも…。
そこで「マスク生活で増えたシワやたるみ、どうすればいいの?」と緊急SOSを届けたのが、美肌メイクアドバイザーの宝地(ほうち)恵子さん、というわけです。
宝地さんは私と同じ50代。インタビュー取材をきっかけに出会って3年になりますが、その麗しい美しさは同性の私も惚れ惚れするほど。マスク生活が続いたってちっとも変わりません。
今年10月から自宅でスキンケアとメイクを中心にした個人レッスンを再開されたということで、自宅のサロンでズボラ肌からの脱出方法を教えてもらうことにしました。
まずは1日2回の「頭皮ケア」
「マスクをしているから眉しか描かなくなったという声はよく聞きますね。でも最近はコロナの感染者数が落ち着いてきたことで、『たるんだ肌をどうにかしたい』『メイクの仕方を忘れたからメイクレッスンを受けたい』といった問い合わせも増えてきました」と宝地さん。
なるほど、アフターマスク時代に備えて少しずつ準備が始まっているんですね。
これまで女性の肌の悩みに寄り添い、一人ひとりに合った丁寧なアドバイスが人気の宝地さん。私のようなズボラ肌の人にまずオススメ、と教えてくれたのが「頭皮ケア」です。
「頭皮をマッサージすると頭皮の血行がよくなって髪の毛も元気になりますが、頭皮と顔の皮膚はつながっているので、顔のたるみにも効果的。一石二鳥なんです」
手にしているのは市販の頭皮スプレー。液を頭皮に揉み込むように塗布していきます。
「洗顔後、肌に化粧水が必要なのと同じように、頭皮にも毛穴がいっぱいあるので保湿と栄養が必要なんです。頭皮用の化粧水だと思って地肌全体につけていくといいですよ」
塗布したら5分ほどマッサージ。指先全体を使って、前から後ろに頭皮を優しく揺らすイメージでマッサージしていきます。
マスク生活が続く今、宝地さんは朝の洗顔後と入浴後の1日2回頭皮ケアをしているそう。
「朝晩する方が肌の変化も実感できるので、スキンケアの一つだと思って続けてほしいですね。また、頭皮ケアでは毎日の地肌の汚れを落とすシャンプーも大切なので、髪に必要な成分が入っていて自分の髪質に合ったシャンプーがお勧めです」
表情筋の一つ「笑筋」を鍛える
続いてのアドバイスは表情筋の一つ「笑筋」をぐっと引き上げる!
「口角の横に『笑筋(しょうきん)』という口角を外側に伸ばす役割を持つ筋肉があるんですが、マスクをしていると笑う機会も減って笑筋が衰え、顔のたるみにつながるんです」
笑筋を鍛えるポイントは鏡を見ながら笑筋のあたりを優しく押さえ、上に引き上げるイメージを持って口角をキュッと上げること。マスクをつけている間でもできるので1日数回やるのがお勧めだそう。
マスク生活でも口紅は必須アイテム
そして、3つ目はマスク生活でも口紅をつける!
「マスクに口紅がつくからつけないという人も多いんですが、この1年、いろんなメーカーがマスクにつきにくい口紅を発売し、かなり進化しています。だからマスクに口紅がつくのが嫌な人は落ちにくいマットな口紅を選ぶといいと思います」
そう言って宝地さんが口紅をつけ、ティッシュで押さえると…。「マスクにつきにくい」と謳っているだけに、口紅がティッシュに全くついていません。
「口紅をつけるだけでも気分が上がりますよね。だから、マスクで口元が見えないからといって口紅をつけないのはもったいないと思うんです。これからの生活に備えるためにも、メイクも以前のようにやっていくことが大切だと思います」