鹿児島市郡元にある「芸術と癒しの森 尊mikoto」は、手作り雑貨の委託販売とさまざまな講座が定期的に開催されるコミュニティカフェ。
出かけるたびに新しい誰かと友達になれるアットホームな雰囲気が大好きで、私もよく足を運んでいますが、いつも心和む笑顔で迎えてくれるのが店主の小牟田 美和子さん。
手にしているのは、7月18日に自ら主催するチャリティーイベント「尊祭り」の案内チラシです。
実は今年7月にオープン5周年の節目を迎えるにあたり、「これまでとは違う形で活動していきたい」とお店を閉めることを決意した美和子さん。
閉店にあたり、定員300人の大きなホールを貸し切ってチャリティーイベントを開催することにしたのです。
「5年間、一人一人のお客様に伝えてきたことをもっと多くの人に知ってもらいたいと思ってイベントをすることにしたんですが、どんどん規模が大きくなっちゃって…。今までこんなに大きなイベントを主催したことなどないので、どうしましょう⁉︎って感じで毎日ドキドキです」
誰かと誰かがつながる場に!
一日おきにユニークな講座が行われる「尊」。
この日開かれていたのは「大人のための絵本カフェ」。参加者がお気に入りの絵本を持ち寄り、互いに読み合いながら絵本の楽しさを語り合う人気講座です。
興味のある人同士が集まり、講座や世間話をきっかけに交流の輪が広がっていく素晴らしさを実感してきた5年間。
それだけに「7月のイベントでは参加した多くの方たちが互いにつながり合える愛のパワースポットみたいな場にしたいんです」と美和子さんは話します。
イベントは沖縄の伝統芸能・エイサーをベースにした創作太鼓集団「琉球國祭り太鼓」の演舞の後、アーティストAIさんのママ、バーバラ植村さんのトークショー。最後には尊で作品を委託してきたアーティストの人気商品が並ぶチャリティー販売会も行われます。
そして、イベントは高校生以上2000円と有料ですが、収益金は「円ブリオ基金」を呼びかける「鹿児島いのちを大切にする会」に寄付。
円ブリオ基金とは、全国43か所に拠点を持ち、妊娠に悩む女性の相談に対応するNPO法人「いのちを大切にする会」による募金活動で、尊では店内に「円ブリオ基金」の貯金箱を置き、語り合う場を無償提供するなどして応援してきました。
「命の大切さを伝えることも尊のテーマの一つだったので、イベントで一人でも多くの人に円ブリオ基金のことを知ってもらえたらと思ってます」