124年ぶり!? 今年の節分が2月2日の訳

節分といえば2月3日。
わが家では母の誕生日が2月3日ということもあり、恵方巻を食べ、バースデーケーキでお祝いした後、節分の豆まきをするのが定番です。

先日、「そろそろ恵方巻を注文しなきゃね」と話していると、母が見せてくれたのがこのチラシ。

「今年の節分は2月2日なんだって!」
「なんで節分の日がずれるの?」
「分からないけど124年ぶりなんだって」
「わざわざ、ずらす必要ある?」

…と家族でひとしきり話題になりました。

そもそも、なぜ124年ぶりに1日前倒しになるんでしょうか。
納得した上で2月2日に節分の豆まきを行うためにも調べてみました。

1年=365日+6時間弱

「節分」とは二十四節気の季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日のこと。本来なら、年に4日節分があるのですが、江戸時代以降、立春の前日だけを節分と呼ぶようになったといわれています。

今まで節分といえば2月3日と思い込んでいましたが、実は太陽と地球との位置関係で決まり、国立天文台が計算して前年に官報で発表しています。

国立天文台は、今年の立春を2月2日と発表したことについてこう説明しています。

  1. 地球が太陽を1周する時間は365日+6時間弱で、1年は365.2422日である
  2. 4年で約24時間のずれが生じるため、4年に一度、うるう年として2月29日を入れて解消する
  3. このやり方だと約45分増やしすぎてしまい、400年で約3日増えることになる
  4. そこで「グレゴリオ暦」ではうるう年を400年で3回減らすことにし、100で割れる年はうるう年にせず、400で割れる年はうるう年のままとした
  5. 結果、2000年のように400で割れる年の前後の世紀は立春の日がずれやすくなり、2021年は立春が2月3日となった

どうでしょう?
書いている私も分かったような、分からないような…。
そんな時は下のグラフを見ると、理解がほんの少し進みます。

立春の推移(出典:国立天文台暦計算室HP)

1800年と1900年をうるう年にしないことで、立春の時刻が調整されていますが、2000年はうるう年にしたため、調整されていないことが分かります。

そうしたことが影響し、2月4日の中に収まっていた立春の日が今年は2月3日へと移り、それに連動して節分も明治30年(1897年)以来、124年ぶりに2月2日に移ったというわけです。

国立天文台は一年ごとに暦を発表するため、定かではありませんが、今世紀は2月2日の節分が数回ありそう。

ちなみに昭和59年(1984年)は立春の日が2月5日だったため、2月4日が節分でした。今から37年前の話ですが、このことを記憶している人がいたら、すごい記憶力ですよね。

ともかく、今年の節分が2月2日になったのは天文学的な理論に基づいていることが分かったので、素直に受け入れて2月2日に節分の豆まきをやっていくことにしましょうか。